【セリフの英語】
(電話で話すピーター)
Peter:
So the Emmy Committee watched our submission for best comedy?
Alright, thank you!
エミー賞委員会が、俺たちの「コメディ部門」への応募作品を見たって?
ああ、ありがとう!
(電話を切る)
Peter:
They hated it so much. They gave us a negative Emmy.
We now owe them an Emmy.
あいつら、俺たちの作品をあまりにも嫌って、マイナスのエミーをくれやがった。
今度は俺たちがエミーを一個返さなきゃならない。
Brian:
The Emmys aren’t fair.
I mean, shows like Nurse Jackie are basically dramas…
…but they get comedy awards all the time.
エミー賞なんて不公平だよ。
例えば「Nurse Jackie」みたいな番組は、実際にはドラマなのに……
いつもコメディ部門で賞を取ってるんだ。
Peter:
That’s it!
We’ll sneak into the drama category.
That’s how we’ll win the Emmy
with dark confusing plot twists like on Homeland or Madmen.
それだ!
俺たちもドラマ部門に忍び込もう。
そうすりゃエミーを取れる。
「Homeland」や「Mad Men」みたいな暗くて意味不明なプロットのどんでん返しで勝負するんだ!
Chris:
Ooh, or Breaking Dad or Mr.Robot Chicken!
おお!それなら「Breaking Dad」とか「Mr. Robot Chicken」みたいに!
Peter:
No Chris, it’s Mr.Robot.
違うクリス、「Mr. Robot」だ。
Chris:
Chicken!
チキン!
Peter:
Mr. Robot!
「Mr. Robot」!
Chris:
Chicken!
チキン!
Peter:
No, no! Chris, you see, Mr. Robot is a critically acclaimed show.
Robot Chicken is something kid used to watch in 2006.
It’s basecally 4 minutes of nonsense on at one in the morning
breaking up personal injury ads.
違う違う!クリス、いいか。「Mr. Robot」は批評家に絶賛された作品だ。
一方で「Robot Chicken」ってのは、2006年に子供が見てたやつで、
要するに4分くらいのナンセンスな小ネタが、深夜1時に流れて、
交通事故の弁護士広告の合間を埋めてただけなんだよ。
Chris:
Chicken.
チキン。
ジョークの解説
●「マイナスのエミー」ジョーク
ピーターの「エミーを返さなきゃならない」というセリフは、作品が嫌われすぎたことを誇張したギャグ。
普通なら賞をもらうはずなのに、逆に借金のように「賞を返す」という発想が不条理で面白い。
●「Nurse Jackie」への言及
「Nurse Jackie」はエディ・ファルコ主演の医療ドラマで、実際はシリアス要素が強いのに「コメディ部門」でエミーを受賞した。
つまり「ジャンル分けの不公平さ」を風刺している。
●「Breaking Dad」
これは「Breaking Bad」のパロディ。
タイトルを父親(Dad)に置き換えて、しょうもないダジャレ化している。
「Family Guy」はこういう脱力系の言葉遊びが定番。
●「Mr. Robot Chicken」
「Mr. Robot」(ハッカーを題材にしたシリアスなドラマ)と「Robot Chicken」(ストップモーションアニメのナンセンスコメディ)を混同するジョーク。
クリスは「Mr. Robot」というドラマを「Robot Chicken」とごっちゃにしてしまい、以降「チキン!」としか言わない。
ピーターが必死に説明しても全く理解していないのが笑いのポイント。
●「Robot Chicken」ディスり
「Robot Chicken」は本当にAdult Swim(カートゥーンネットワークの深夜枠)で放送されていた4分程度の小ネタアニメ。
しかも「深夜1時に、交通事故弁護士のCMの間にやってた」とピーターが説明することで、「大して重要じゃない番組」とこき下ろしている。
しかし「Robot Chicken」のクリエイターは実はSeth Green(ファミリーガイでクリスの声を演じている人)なので、
「自分の声優の番組を作中でディスる」というメタジョークになっている。
